ガタガタ鰯太郎A

〜鰯太郎Aは二度死ぬ〜

映画を100本見た感想

 映画を100本見ました。おすすめ映画を紹介してくれた皆様、ありがとうございました。しょうもないのも含めアクション&ギャング系を何点もサジェストしてくれたふじた(フロム・ダスク・ティル・ドーンはほんと酷かった)、邦画系を推してくれた団長、スモークを教えてくれたせいじ君、カッコーの巣の上でを持ってきてくれたあやのさんには特に感謝いたします。なんかのときに一杯奢ります。また、映画見るぞキャンペーンはまだまだ実施中ですので、おすすめのある方はぜひそっと耳打ちを。

 個人的には、トレインスポッティング、ストレイトストーリー、スモーク、カッコーの巣の上であたりが特にグッと来ました。

 あと小池栄子ってかわいいですよね。来世で結婚して、あの巨乳をもみしだきながらヒイヒイ言わしたいです。鰯太郎だけに。今後、好みのタイプを聞かれたらパーマネントのばらの小池栄子か、ダンサーインザダークのビョークだと言う事に決めました。何が何でも耐えていくスタイル、すごく俺好みですよね(ゲスな笑み)。

みた映画

001 サイダーハウス・ルール
002 2001年宇宙の旅
003 Ray
004 スタンド・バイ・ミー
005 銀河ヒッチハイクガイド
006 未知との遭遇
007 ダンサー・イン・ザ・ダーク
008 未来は今
009 理由無き反抗
010 チェルシーホテル
011 AlmostFamous
012 機動警察パトレイバー
013 レザボア・ドッグス
014 キッズリターン
015 UsualSaspexts
016 すべては海になる
017 ファーゴ
018 バタフライ・エフェクト
019 スモーク
020 フロム・ダスク・ティル・ドーン
021 脳内ニューヨーク
022 サイタマノラッパー
023 ライアー・ライアー
024 冷たい熱帯魚
025 Lost in translation
026 東京物語
027 Perfect blue
028 小さな恋のメロディ
029 ピアニスト
030 パルプ・フィクション
031 パーフェクトブルー
032 コーヒーアンドシガレッツ
033 ゴッドファーザー
034 未来世紀ブラジル
035 タクシードライバー
036 デリンジャー
037 のぼうの城
038 ノルウェイの森
039 ジョニーは戦場へ行った
040 サイドカーに犬
041 ヒミズ
042 Blue in the face
043 アポロ13
044 潔く柔く
045 劇場版 魔法少女まどかマギカ 叛逆の物語
046 マイブルーベリーナイツ
047 惑星ソラリス
048 地獄の黙示録
049 フルメタルジャケット
050 善き人のためのソナタ
051 シンドラーのリスト
052 アクト・オブ・キリング
053 人生の特等席
054 ホテルルワンダ
055 サカサマのパテマ
056 エレファント
057 グッバイ・レーニン!
058 アウトレイジ
059 shooting dog(ルワンダの涙)
060 レインマン
061 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
062 エレファント・マン
063 史上最大の作戦
064 トレインスポッティング
065 カティンの森
066 Right stuff
067 気狂いピエロ
068 乱暴と待機
069 ヴィオレッタ
070 教祖誕生
071 スラムドッグ$ミリオネア
072 プラトーン
073 アマデウス
074 グッド・モーニング・ベトナム
075 レクイエム・フォー・ドリーム
076 ショーシャンクの空に
077 カッコーの巣の上で
078 オールアバウトマイマザー
079 不思議惑星キン・ザ・ザ
080 モーターサイクル・ダイアリーズ
081 ストレイト・ストーリー
082 ヒトラー〜最期の12日間〜
083 ロックストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
084 グラン・ブルー
085 Milk
087 スルース
087 オーシャンズ11
088 パプリカ
089 華氏451
090 マルホランドドライブ
091 SAW
092 ロストハイウェイ
093 CUBE
094 チェゲバラカストロ
095 マルコビッチの穴
096 パーマネント野ばら
097 Matrix
098 羊たちの沈黙
099 天使にラブソングを
100 ミザリー

 

 こんな100本を見ました。俺もその映画を見たぞー、って人はお話でもしましょう(内容覚えてなかったらごめん)。せっかく100本見たので感想とか、気付いたことを書きます。

 

セッティングが大事

 集中力ってしまむらあたりで売ってないんですかね。120分座った状態で何かを見、聞き、考え続けるのがわりとつらい。俺の脳がイキイキ教室を開講している時を見計らって視聴しなければ、映画の内容がさっぱり入ってきません。

 それと、面白いと感じられるかどうかはわりと自分の精神状態に左右されます。どんな名作も、俺がSATSUBATSUとしていると色褪せ放題です。ですので、映画の良いところを余すことなく感じるにはまず幸せな家庭に生まれ、次に何不自由なく育ち、更にクラシックラガー、乃至サッポロ黒ラベル3程度を服用の上、ぬくぬくの布団1に包まれた状態で見るのが吉っぽいです。

 

文化的な体力が要る

 映画は文化だ!(靴下を捨てながら)

 唾液をダラッダラ垂らしながらダラ見して「キャハハチョーウケルー」な映画もあるんですけど、見る人間に相応の文化的な体力を要求する映画も少なくありません。100本見てみまして、正直自分の教養の無さというか、読み解き力の無さに脱毛してしまいました。ストレス性です。

 映画の解説や批評を得々としたためているブログなんかが結構ありまして、Aシーンは何某のBシーンへのオマージュであり云々とか、アレアレに生じた大きな亀裂は斯々と然々の決定的な決裂を暗に示している云々とか、ドレドレはミファミファにおいてソラソラの象徴であって、更にドレミファとの掛け言葉にもなっているのでドンとか、俺には読み解けないことだらけです。洋画は特にそう。

 この映画はこう解釈しないと不正解!もっと勉強しろよ!というような狭量で押し付けがましいスメルのサブカルクソ野郎は高確率でビョークみたいな嫁にDVかましてる啓蒙大好き人間のクズおじさんなんでしょうけど、そんなアホでも俺より色々な読みができているなあと思うと深い悲しみで俺が満たされました。何なんでしょうか、このちっぽけな俺は。ゴミ虫でしょうか。ゴミカスオブザイヤー受賞待ったなしなんでしょうか。

 サブカルDVクソおじさんのくだりは自分でも書いてて何のことなのかよくわかりませんでしたが、たぶん無線LANルーターの調子が悪いからでしょう。ともかく、俺の文化的、知的な体力が貧弱なために読み取れない情報が多いなあ、と思いました。聖書とかコーランとか古典とか美術史とか音楽史とか世界史とかが要りそう。

 もうちょっとこう、聞いてる人が見たくなるような素敵な解釈を開陳しつつ映画を語れるように、インテりたいもんです。かっこいいメガネを買おう。

 

作り手側の「伝えたいこと」はわりとどうでもよい

 作っている側の「伝えたいこと」というのはあまり考えない方が良い気がします。「伝えたいこと」がある前提で見る態度は、正解を当てに行く感覚と結びついているっぽいので、読みの幅が限定されてしまうかもしれません。とりあえずは深く考えず見てみるのが良さそうです。

 仮に、作り手側に「伝えたいこと」があったとしても、見る人間の精神状態、そして文化的な体力=読み解き力によって映画の解釈はとても違ってしまうし、「伝えたいこと」と違ったことが伝わってしまうこともあるでしょう。

 でも、同じ映画を見た人どうしでその「伝わってしまったこと」を共有できて、しかもそれが魅力的な解釈であればなおさら、「伝わってしまったこと」の方もアリだったりするのではないでしょうか。

 ちなみに、100本の中の1本「潔く柔く」は製作サイドの人と答え合わせをする機会に恵まれました。潔くも柔くもないドブネズミみたいな俺が映画「潔く柔く」を見たあまりにも正直な感想 の後日談なんですけども、飲みながら後輩Pちゃんにガタガタ言うてたんですよ。鰯太郎だけに。(2回目)

 

俺:まさみがまるで成長していないダメダメのクソ女のままなのに、ナイスガイが白馬の王子よろしく現れてハッピーエンドって正直どうなん?そりゃあ安西先生も意気消沈ですよ。まさみは矢沢なんだよ。才能に恵まれてんのに、ここでは誰もパスをくれません、いい男のスメルをかげば空を飛べるとおもっていたのかなあとか自嘲気味に言ってる訳なんですよ、ドリブルの練習もせずにコイツは。酔っ払って帰る部屋間違えちゃった!とか言いながらいきなりマンション押しかけて来やがって、長澤まさみじゃなかったら執行猶予なしの無期懲役なんですけどね。


P:いやいやまさみ成長してるっしょ!白馬の王子様が現れるのは偶然だけど、それに影響を受けたり背中を押されたりして、まさみがちょっとずつ自分の殻とか過去の痛い経験を乗り越えてるんじゃあないっすかー!

 

 作り手側の後輩Pちゃんに俺の読めて無さをばっさりやられちゃってるんですが、これ、俺が別れ話の直後に映画を見たのでこういう読みになりました。でもまあ、そんなの作り手側としては知る由もないわけで、伝えたいことが伝わらなかった!という創作の苦悩の問題とかとは全然無関係です。見てる奴がアホなんですから。でも、自爆的にこのような経緯といけてない読みを開陳することによって幾ばくかの失笑を買い、酒のアテになるのであれば、こういった読みもアリなのです。そういうことにして頂かなければ、俺が別れ損なんです。後生ですからよろしくお願いいたします。私はどうしてこんな子に育ってしまったんでしょうかお母さん。

 

言葉の壁(邦画以外)

 原語だとかっこいい台詞回しのところが、翻訳だと上手く再現できないこととかある。時々、韻を踏んでいたり、ダブルミーニングになっていたりするセリフが聞こえることがあるんですが、字幕ではなかなか表現が難しい。究極的には原語字幕なしで見るのが理想だけど、大変だから字幕の人に頑張って欲しいです。

 

俺の顔認識機能に深刻な脆弱性が発見される

 なんと申し上げたらよいのか、そもそもローラとトリンドルの識別成功率が30%くらいです。2択なのに5割を切っているということは、むしろ俺にとってはローラがトリンドルであり、トリンドルを射んとすればまず親父からなのです。俺がローラでトリンドルが俺で(嬉しさが俺を包み込む)、お分かり頂けますか?

 女性は特に、日本人でないと更に、「この人」という固体認識ができません。演出で風貌が変わったりするとそいつが誰なのかビタイチわからなくなってしまいます。100本見たものの、明確に顔と名前が紐づけられるレベルで認識できるようになったのはハーヴェイ・カイテルスティーブ・ブシェミだけでした。日本人の男はわりとわかるんだけどなあ。

 あと、ブラピって省略するとブラジャーがピンクみたいですね。

 

俺のハードディスクの障害も検知される

 本当に記憶力がやばいです。痴呆症になる確率250%(一生に2.5回痴呆になる計算)。登場人物の名前をほとんど覚えられません。タイトルと話の筋、印象的なシーン、ぼんやりした全体の感想(超ナイス、とか世界一ナイス、とか酒を飲みながら見るとナイス)くらいはやんわり思い出せるんですが、ディティールが全然だめ。コイツとアイツ(名前が思い出せない)が何処かで会ってたんだったかどうだか、というようなことがわからなくなってしまうため、絡み合うストーリー!精密なプロット!といようなストロングポイントが完全に裏目に出るファイトスタイルです。

 今トライしてみたところ、思い出せた登場人物名がマーク・レントンモーツァルトだけだったのですが、もしかして俺はサリエリか何かなんでしょうか?きっと老後は、俺の全てが茫洋としたピンク色の渦の中心に向かって吸い込まれていき、曖昧なままにわがままに僕は君だけをガラタサライというようなことをボソボソと虚空に呟きながら、バラエティー生活笑百科の四角くない仁鶴(四代目)が映し出すうすらぼんやりしたユーモアとモニターの明かりに包まれて、真っ白な教会の部屋に一人座り続ける幸せデス待ちライフに胸が高鳴ります。幸せって何でしょうね。

 

  映画って、本当に素晴らしいものですね(さようなら、さようなら、さようならを繰り返しながら3D空間を水平に移動していく)