ガタガタ鰯太郎A

〜鰯太郎Aは二度死ぬ〜

君主

 いろんな国にいろんな指導者がおり、ヒキコモゴモである。リーダーの器って超大事ですね。

 

セレツェ・カーマ - Wikipedia

 ボツワナのすごいおっさん。王族に生まれてオックスフォードで学び、イギリスで白人の嫁さんをもらったことで色々揉め、結局王位を放棄してフツーのおっさんになり議員から大統領になる。たまたま見つかったダイヤモンドでゲットしたあぶく銭を教育とインフラ整備に全振りして、発展の基礎を作る。汚職なし内戦なし、識字率80%超で50年前までアフリカの片隅でヒーコラ言ってた最貧国とは思えないホワイトっぷり。

 

フランソワ・デュヴァリエ - Wikipedia

 ハイチのザ・暗愚大統領。ムラート(白人と黒人の混血で、旧エリート層)への不満を背景に黒人の支持を受けて大統領になり、結果独裁しまくった。「私は神だー」なんつって、目眩のするようなカルト力を感じる。しかも悪い方向に相当有能っぽく、資本主義と共産主義の勢力争いを巧みに利用してアメリカから引き出した支援を全額自分の財布に突っ込んだりしている。もちろん粛清大好き。

 

ポル・ポト - Wikipedia

 暗愚界の金字塔、説明不要の虐殺大好きイデオロギーおじさん。ロン・ノル将軍をやっつけたあと、マジキチスマイルで「国の発展のためにはインテリが必要だからみんな帰ってきて協力してよね!」というメッセージを発信し、「祖国のために!」と帰国したインテリを片っ端からぶっ殺した。あと、なんか農民を移住させたり、とりあえず殺したり、なんか殺したり、あまりの意味不明っぷりに諸外国からも「さすがにそれは嘘っしょー?」と思われていた。字が読めるので処刑、眼鏡なので処刑、イケメンなので処刑、手がきれいなので処刑、とかやってたので、結果的に不細工で手が汚いバカが暮らすワンダーランドができた。合掌。

 

ハマー・デロバート - Wikipedia

 国民総ニートというある意味ドリーム国家を打ち立てたナウルの大統領。リンがとれまくるのでそれを売った金で国民全員を養ってたら、リンがなくなっちゃたのでさあ大変。国民がほぼ全員「働くってどういう意味?」みたいな感じなので、わりと詰んでいる。リンを売って得たお金はわりと平等に国民に還元されてて、国民所得世界一、という時期もあったらしい。なので、デロバートおじさん自体はそう悪い奴ではなさそうだし、南国の島なので、バナナとか食ってその辺で寝てれば死ななそう、というのんき感が良い。和み系暗愚。

 

番外編:砥尚(ししょう)※十二国記の登場人物 - Wikipedia

 「華胥の幽夢」に収録の短編、「華胥」に登場するダメ王。悪政を敷く前王のもとで野党っぽい集団のリーダーをつとめ人格者と慕われていたが、バカだったのでいざ王になったらなんにも出来ずに国を滅ぼしかけた。憂国の人士たちが若く清廉なリーダーの元に集い、希望に燃えて歩み出したはずの新国家がみるみる瓦解していく様が大変良く描かれており、十二国記の中でも出色の一編となっている。

 

なんか暗愚ばっかり