ガタガタ鰯太郎A

〜鰯太郎Aは二度死ぬ〜

連絡先問題

 連絡先の管理には非常にコストがかかる。電話、Skype、携帯SMS、e-mail、TwitterFacebook、Line、果てはカチコミと様々な方法があり、それらを駆使すれば各個人と連絡は取れるのだが、一元管理できない。問題だ。

 しかもこの5年、ガラケーiphoneガラケーと移行する間に、情報が分散、断片化し、アドレス帳はビットのゴミと化していた。

 アドレスだけのデータ、番号だけのデータ、「ヒラタさん」とだけ書いてあるデータ、「3万円」という名前の人物、ラッシュ・アワー」というメモが付された見覚えのない女(しかも名前が全部アルファベットだ)、結婚して姓が変わった大学の同期なのか別れた女の職場の同僚なのか判別がつかなくなっている限りなく透明に近いデータ、謎の着信履歴、もつれ合う運命・・・これらを見つめていると、私は中居くんのことが心配になってくるのだ。(逃避と頭皮をかけた高度なギャグ)

 大学に行かなくなったり会社を辞めたり同棲が破綻したりしている内に人間関係というスープが中太縮れMEMの人生によく絡み、連絡先情報がぐちゃぐちゃのズルズルになってしまっていて不徳の致すところとしか言いようが無いのだが、そんなわけで50人に同じ内容の連絡を送るだけで、3時間も4時間もかかってしまっている。システム設計をする者としては由々しき事態ですよこれは!

 一念発起して断片化したアドレス帳の名寄せを始めたものの、今度は情報の鮮度という問題に直面し、t.vodafoneやpdx.何某といった末法めいたドメインが飛び交う始末で、自分のやっている作業の意味がよく分からなくなってきてしまった。

 連絡先情報管理の利便性はプライバシーの尊重とトレードオフになってしまう面があり、技術的なブレイクスルーが期待される。マイナンバーと認証機構を備えたDNSっぽい仕組みで、いつも最新の連絡先データがクラウドから落ちてくるみたいな未来がびっくりするほどユビキタス(意味不明)なのではないかと個人的には考えている。

 新規リクエストに対して都度承認するフローを設けておけば知られたくない相手に連絡先を知られることがないし、一度承認したクライアントに対しても随時拒否に変更できるようにしておけば、別れた女問題もクリアだ。

 まるで別れた女から連絡が来て困っているかのような印象操作がバッチリ成功したところで私は豚のように眠ろうと思います。ご静聴ありがとうございました。