女子会盗み聞きランチ
男が所謂「女子会」の様子を知りたければ、昼下がりに自由ヶ丘に来れば良い
洒落たカフェか、タイ料理屋か、そういった店に1人で入って昼飯を食っていれば、隣席の会話が耳に入る
私には少なからず友人がいる
その友人達との関係の、どれとも似ていない関係がそこにある
職場の誰某の男性遍歴を開陳しあうようなねっとりとした関係も
自身で開くネイルサロンやら料理教室やらに誘いあうドライかつ社交的な関係も
なんだか、自分の周りとはそれぞれ随分様子が違っている
聞き耳を立てずとも、大きな声で楽しげに話す声が簡単にこちらまで届く
山田なる女性は四季報で男の年収を下調べしてから行動方針を決定している云々
かの山田は、実に合理的な戦術家であるらしい
しかし、同僚の対男性戦術にしろ、各々の家庭のことにしろ、どうしてそんなに他人のことに興味があるのだろう
私は、自分のこと、それと科学、宇宙、猫とか以外はにあんまり興味がない
良い意味でも、悪い意味でも、彼女達はよそ様の話に興味津々といった感じだ
あるいはフェイクなのか、それとも身につき過ぎて意図すらない所作に昇華しているのか、その辺はよくわからない
彼女達に共通しているのは、会話を楽しんでいるらしい、ということだ
見習うべきところがあるように思う